人間は自然に任せていると、水が下に流れるのと同じように楽をしたくなる。しようと思わなくても楽な方を選んでしまう。仕事における作業工程の場合、怖いことに無意識なままそれが起こる。
普通なら職場の上司がそれを戒める役割を担うのだが、自営業の場合は自分自身が自分を客観的に見て、反省と改善を繰り返さなければならない。これはなかなか簡単ではない。長時間勤務のシフトでしかも繁忙期で疲労が溜まっていたりすれば、反省すべき行動も時にはとってしまう。日々反省だ。
意識できるような事柄ならまだいい。自分でも気づかずに調理工程で計量や微妙な調整を怠けてしまい、少しだけズレが生まれそれが積み重なる。これが怖い。そして気付かぬうちに味の劣化へと繋がる。結果的に売上減少、廃業だ。先日もこのブログで話題にした内容だ。
では、毎日新鮮な気持ちで、真摯にお客様の立場に立って仕事に取り組むにはどうすればよいか。
私の場合は、他の飲食店に客として訪問することが効果的だと考えていている。見本となるようなお店に出会えた時は、当然襟を正したくなる。見習いたいと思うところは真似をしようとする。逆に残念なお店に当たった時は、反面教師で同じことをしないように自分の店を振り返る。
私にとっての1人で行く外食は、食事を楽しむ以上に仕事に活かす材料探しの意味合いが強い。
