毎年2月の後半から3月にかけて、ヘビー常連さんが何組か急にピタッと来店しなくなる現象がある。逆に見慣れない顔のお客様が何組も増え、新しい常連様が生まれて行く。
冬の終わりの恒例の現象だ。盛岡(矢巾町)にいた頃よりもここ北上市内ではその現象の規模が大きい。積極的に企業誘致を何十年も前から一貫して推し進めてきた効果が如実に現れている。
各自治体が人口流出をいかに食い止めようか、血眼になっているにもかかわらず、岩手県では唯一減少することなく人口が増え続けている稀有な市だ。これは本当に凄いことで、そんな街で商売をさせてもらいなんと幸運なことか。
ただ冒頭で触れたように、転勤や転職などでこの地を離れる人が多いことも確か。よく見ていた顔が突然現れなくなる寂しさもある。
いずれにしても入れ替わりの多いこの時期。初来店してくれたお客様のうち1人でも多く常連様になってもらえるよう、緊張感を保ちつつ、今日も湯切りに精を出す。