とあるチェーン店に行った従業員が、「マニュアル通りにただただ大きな声を張り上げる空元気な感じは、うるさくてあまり好きになれない。」と言っていた。私も以前そのお店に行ったのだが、ほぼ同じ感想を持った。
いい接客とは何か？お客様によっても好みが分かれるし、一つの答えがある物でも無いと思う。強いて言うなら、お客様が最初から最後まで居心地良く店内で過ごせるように配慮できている。というのが私の中の答えだ。
昔、矢巾店をやっていた頃はマニュアルをがっちり作ってセリフも決めて、スタッフ全員が全く同じように接客をするようにしていた。
今はそれはあまり好きじゃない。私自身が他の飲食店に行っているうちに持った感想を基に、出来るだけ従業員一人一人の自主性に任せるようにしている。自然体が一番ストレスを感じない。新人のバイト初日に「お客さんとの話し方は失礼じゃなければ自分流でいいからね。」と説明している。
若いアルバイトはそもそも場面ごとに何て言えばいいか分からないので、もちろんある程度フォーマットは伝えるが、慣れたら勝手にやりやすいように変えていいことにしている。
私の母と妻と高校生のアルバイトが同じ話し方で言い訳がない。それは不自然極まりない。そして毎日来店される常連様と初めてのお客様に同じ話し方で言い訳がない。
お客様が店員に距離を感じず、普通に話しかけやすく、嫌な思いをしない。周囲でやりとりを聞いていてもストレスが無い。客単価1,000円行くか行かないかのラーメン屋にふさわしい自然体が最良だと思っている。
