〜ラーメン屋店主のだらだら日記〜

岩手県北上市で、ら〜麺屋めん丸北上インター店をやっとります。創業40年❗️地域の皆様ありがとうございます😊

〜意識高い系ラーメンで成功するには〜

盛岡市や旧水沢市花巻市など昔お城があって城下町の名残がある地域は支那そば系の優しいサッパリした穏やかなラーメンが好まれる。実際そういったエリアには今も根強くそのニーズに合致したラーメン屋さんが多数存在して、長年通うファンに親しまれている。

 

老舗はもちろん、一定のレベルのラーメンを素早く提供し、なおかつ価格も適正であれば新しい店でも安定した経営を継続している。そしてそういう系のラーメン屋さんは、損益分岐点を低く設定しなければならない。その理由は今後機会があれば記事にします。

 

家賃を出来るだけ低く抑える必要があるので、交通量が多いメイン通りは選びづらく、駐車スペースがほとんど無いような裏通りに店を構えることになる。一見そういう立地は売上確保にとってマイナス要因と感じるかも知れないが、それはそれで隠れ家的なセンスのあるオシャレな感じの店舗にすれば、出てくるラーメンと店全体の雰囲気がマッチしてラーメンを引き立たせる効果を生む。

 

円錐形のすり鉢のような丼に自家製麺、煮玉子や荒目の玉ねぎのみじん切り、低温調理のチャーシューなどが乗った典型的な意識高い系シャレシャレラーメンが流行ったのはいつ頃だろうか。そういうラーメンこそ前述した立地に構えるべきだと思う。

 

ラーメン屋という業態は血みどろのまさにレッドオーシャンそのもの。競争の激しさは飲食業の中でもトップクラス。それに加えてお客様の舌は肥えに肥え、もはや店側より詳しかったりする。どのくらいの売上を確保できるかなんて予測が難しい。もし初めてラーメン屋をやるなんて人であれば雲を掴むような話だ。

 

それでもどうしてもやりたいなら、最初は小規模で始めてみて、来客数が安定し席数が足りない状況になってから広い店に移転するのがリスクの少ないやり方だと思う。

 

広い店は家賃が高い。広い店は従業員を多く必要とする。空調など光熱費もかかる。つまり損益分岐点が高い。これは最初から最低必要な売上額のハードルが高いということだから当然行き詰まるリスクが高いのである。

 

実際行き詰まって閉店した経験が一度ではない私が言うのだから説得力があるでしょ。