11年間雨の日も風の日も連れ添った相棒と遂にお別れした。一緒に色んなところに行ったなぁ。13万キロ走って傷だらけのボディーに、フロントガラスは飛石による亀裂。下取りは10万程度と予想通りで、恐らく廃車になるのだろう。
2011年の東日本大震災のすぐ後に購入し、私の人生で最も激震が走った時期を共に過ごした。そういう意味では私の車遍歴の中で最も長い期間乗ったということもあるが、眠れない日々も食欲が湧かない時期もこの車内で多くの時間を過ごしたのだから思い入れが深い。
今でも同じ年式の同車種が数多く元気に走っている。さすが世界で最も多く売れた名車だ。燃費、走行性能、乗り心地、申し分なく素晴らしいクオリティだった。本当にお疲れ様でした。生み出したTOYOTAを尊敬する。
日本人特有の八百万の神の考え方が私のDNAにも宿っているのか、無機質な物に対してもまるで生命があるかのように畏敬の念を抱いてしまう。だからこそ使命を終えた愛車とお別れするのはなんとも寂しい。
新しい相棒は、プリウスに比べると小ぶりで走りも到底敵わないが、いかんせんデザインが気に入った。どういうわけか今までは性能重視だったのに最近は人と同じ物を避けたがる傾向がある。
国内ではあまり売れてはいないのだが、個性的なデザインと、あまり見かけないのと、ちょうどいい大きさに惹かれた。中古なのでもちろん価格もそれなりだ。でもビビッと来た感性を信じて決めた。長く付き合えるようにこちらも大事にして行きたい。
