私、現在43歳。この年齢になったせいか、最近お客様それぞれの、その時々の、来店に至った背景を想像しながら仕事をするようになった。
仕事中の慌ただしい中でのランチタイム。仕事終わりにのんびり恋人と1日の終わりの夕食。今日は旦那も遅いし晩ごはん作りたくない。でも、子供たちの夕食はどうしよう。そうだ！早くてそんなに高くもなくて、子供たちも喜ぶラーメンだ。という感じの子連れ親子。週末に自分へのご褒美とばかりに、トッピングを豪勢にしてセットメニューまで付けちゃうお一人様。
私自身、様々なアルバイト経験があるし、会社員だったこともある。独身時代を経て小学生の子供が2人いる家族があって、親もそれなりの歳だ。今の年齢になったからこそ、それぞれのお客様の状況がある程度は想像できる。合っているかどうかはさておき、想像はできる。
この商売において、こういった想像をしながら接客なり調理をすることがとても重要だと思う。例えば限られたお昼休憩にランチを済ませに来たお客様のオーダーと、明らかに定年を迎え、穏やかに余生を送っている老夫婦が幼い孫を連れて来たテーブルのオーダーが、ほぼ同時に厨房に伝わったらどう行動すべきか。すぐに答えが出る。
これはほんの一例だが、背景を想像しておけば次にお客様が何を言うかまで推測できたりする。当然、サービスのレベルは上がる。従業員全員がこんな風に臨機応変に仕事ができたらいいなと思うが、なかなか簡単ではない。
色々なお客様の背景を想像しながら、自分がされたら嬉しいと思うような接客を今後ともして行きたい。
